第40回日本実践美術教育学会 札幌大会のご報告
●2024/05/30
4月28日(日)・29日(月・祝)に北海道立道民活動センター「かでる2・7」にて第40回日本実践美術教育学会札幌大会が開催されました。札幌市での開催は6年ぶり3回目となります。
本学会は理論研究を中心に据えた研究に陥りがちな表現教科の学会が多いなか、幼・小・中・高校・特別支援・大学等の授業実践を中心とした研究発表を旨としています。遠くは台湾をはじめ、島根、鳥取、岡山、奈良、静岡など全国各地からほぼ100名の参加がありました。全体で17件の実践発表があり、素材に触れながら表現方法を子ども自らが探求していく授業や造形遊びの「空間」の意義や題材との関わり、凍らせた布を材料として造形表現を追究するものなど、個性的で創意工夫が感じられる授業が映像を交えて紹介されました。いずれも子どもの表現の喜びを軸にした密度の濃い実践発表でした。
また、台湾の各地区から選抜されたら代表3名の発表は、子どもの指導と教師自身の資質の向上を意識した内容で、幼児自らが小石を宝物として変化させていくもの、地元の美術館や科学館等の鑑賞を通して子どもの主体性を生かし「自発的学習者」として変化を促していくもの、また、身の回りの自然の素材、苔などを生かし、子ども自らが材料を組み合わせながら造形表現をしていくものが授業映像と共に発表されました。いずれの発表も、子ども・教師とも、表現者・授業者、探究者としての三つの役割をもって共に学び、成長し合うことを願いとした実践であり、とても充実した時間となりました。
ディスカッションの時間は授業実践の核心をとらえた活発な討議がなされ、次年度は島根県松江市において、島根・鳥取の会員を中心に山陰大会をお世話いただくことになりました。
発表者の皆様,参会者の皆様,協賛企業の皆様に支えられて大会を終えることができました。まずは実行委員会を代表して心より御礼を申し上げます。
花輪大輔
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